東京外国語大学 AA研 チベット牧畜文化辞典編纂チーム 運営

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法具と呪物 > 初物・お初
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チベット語
日本語
解説
ཕུད།1
phud
həl 音
初物, お初
神仏に捧げる初物のこと。搾りたてのミルク、作りたてのバター、淹れたてのお茶などを最初に神仏に捧げる。
ཟས་ཕུད།
zas phud
sihəl
捧げ物にするお初のお茶
朝最初に沸かしたお茶のしずくをかまどの神に捧げる。
ཇ་ཕུད།
ja phud
tɕahəl
捧げ物にするお初のお茶
神仏に捧げる供物にする。
ཇ་ཕུད་བསུ།
ja phud bsu
tɕahəl ᶲsə 音
ཇ་ཕུད་བསུས།
ja phud bsus
tɕahəl ᶲsi 音
お初のお茶を注ぐ
ཇ་མཆོད།
ja mchod
tɕaᵐtɕʰol 音
1 土地神に供えるお茶; そのときに唱える経文 2 食事の前に唱える経文
མཚེར་ཇ།
mtsher ja
ⁿtsʰertɕa 音
宿営地の移動後に初めて沸かすお茶
引っ越して来たらまずテントを張り、三つ石を並べてかまどをしつらえ、火を起こし、ミルク茶を沸かす。柄杓にお茶とバター少々を添え、テントの入り口から外に向かって三回撒く。自分たちもお茶を飲み、一服したらかまど作りに着手し、かまどができたら燃料糞を置く場所を作る。མཚེར་ཆུ།に同じ。
མཚེར་ཆུ།
mtsher chu
ⁿtsʰertɕʰə 音
宿営地の移動後に初めて沸かすお茶
འོ་ཕུད།
'o phud
ʔohəl
捧げ物のお初ミルク
搾りたてのミルクの初物は焚き上げに用いたり、草原に撒いたりして信仰する神様に捧げる。
མར་ཕུད།
mar phud
marhəl
捧げ物のお初バター
バターが出来上がったら、まず初物を信仰する神様に捧げる。捧げるのは女性の仕事。
གསོལ་མར།
gsol mar
ˣsumar 音
捧げ物のお初バター
バターが完成する際、土地神に捧げる初物を取り分け、家ごとに伝わる特定の形に成形して、焚き上げの際に捧げる。