東京外国語大学 AA研 チベット牧畜文化辞典編纂チーム 運営
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チベット牧畜文化辞典

Dictionary of Tibetan Pastoralism

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宗教的観念 > タブー
10 entries
チベット語
日本語
解説
འཛེམ་བྱ།
'dzem bya
ⁿdzemᶲɕa 音
タブー
牧畜社会には、人付き合いや家畜の扱い方、さらに一般的な衣食住のレベルで多くのルールが存在する。細かなものでは、ミルクを人が歩くような場所に捨てない(きれいな所に捨てる)、帽子や服を足で踏まない、割れた茶碗を客に出さない、爪を切ったら地面に埋める(その辺に捨てると生き物が口にして死にかねない)、脱いだ靴と靴下は入口の方に置く(かまどの神や奥の間の神に汚れ物を近付けない)など、日常生活を送る上で暗黙のルールがあり、これを破ることはタブーと考えられている。
གཙང་བཙོག
gtsang btsog
ˣtsaŋᵖtsoɡ 音
穢れたものと清浄なものの区別; その区別をすること
チベット人は身体の上部、特に頭部付近を、人体の中で最も神聖な領域と考えている。人間の身体は頭部から下に下降するに従って序列が低くなり、不浄性を帯びる。このため、下着やズボン、靴や靴下といった下半身に身につけるものを頭部に近付けることは強く忌避される。
གཙང་བཙོག་མེད།
gtsang btsog med
ˣtsaŋᵖtsoɡ mel 音
穢れたものと清浄なものの区別をしない
穢れたものと清浄なものの区別がないがしろにされ、日常的な生活の規範が乱れていること。
འགོང་།
'gong
ⁿɡoŋ 音
འགོངས།
'gongs
ⁿɡoŋ 音
(食べ物や衣服の上を)跨ぐ
タブーとされる行為。
གསུར་གདུག
gsur gdug
ˣsərᵞdəɡ
肉を焼いた臭いと煙
タブーとされる行為の一つで、煙に誘われて悪い魔が寄ってくるため、かまどの神が怒るとされる。
དམར།
dmar
ᵞmar
(1) 赤, 赤いもの (2) 肉; 肉入りの食べ物
水神の宿る水源には「赤い食べ物」である肉を近づけないように気をつける。捨てた肉が腐ったりすると水神の祟りがあるとされる。「白い食べ物」用の鍋や調理器具が肉に触れることも避ける。
གསུར་དྲི།
gsur dri
ˣsərʈə
肉を焼いた臭い
ཟོ་སྟོང་།
zo stong
soᶳtoŋ
空(から)の桶
空の桶は縁起が悪いとされ、客人が来るときに水を汲みに行くのを避ける。
སྣོད་སྟོང་།
snod stong
n̥olᶳtoŋ
空(から)の容器
ཤི་བོའི་མིང་།
shi bo'i ming
xəwu ᵐȵaŋ
亡くなった人の名前
亡くなった後は故人の名前を呼ぶのを避ける。